スパム対策
2004/6/6 初版(Ver. 0.1)
2004/6/8 Ver. 0.2
皆様を悩ませるspam(迷惑メール)、
特に英語のspamは傾向をつかむのに手間がかかると思うので、
フィルタにひっかけるのも大変だと思います。
ここでは、自分がSPAM対策に仕掛けているフィルタの各項目について説明します。
皆様のspam対策の参考になれば幸いです。
ちなみに、私はprocmailというUNIX上で動くメール仕分けソフトの中で
このフィルタの各項目を設定しています。
- 薬売り:
最近、増えているのが薬売りますのspamです。
薬の名前や、薬に関連した単語でけっこう引っかけれます。
以下の単語があったら、spam(薬)に分類しておきます。
- Medication(「薬剤」)
- Soma(「体」、薬の効果を現すのによく使われている)
- Pharmacy(「薬局」)
- Pharm(Pharmacyの略)
- Paxil(「錠剤」)
- Muscle(「筋肉」)
- Viagra(説明は不要でしょう)
- Sildenafi(Viagraの主成分?)
- Cialis(Viagraの仲間)
- Tadalafil(Cialisの主成分?)
- Levitra(Viagraの仲間)
- Vardenafil(Levitraの主成分?)
- Propecia(経口育毛剤)
- Celebrex(関節炎治療薬)
- Zyban(禁煙用の薬)
- Xanax(向精神薬)
- Phentermine(ダイエット薬)
- Prozac(抗鬱薬)
- Vioxx(沈痛消炎剤)
- Flexeril(筋肉の痙攣を防ぐ薬?)
- Vicodin(中毒性のある薬、麻酔作用を持つ)
- Hydrocodone(Vicodinと同じもの)
- 金儲け:
金儲け(or節約)をもちかけるspam対策です。
金融関係の用語、こんなにもうかりますよという
ことを示す金額(例1,000,000$)でひっかけます。
フィルタソフトに「任意の文字」という指定ができる必要があります。
以下の文字があったらspam(金)に分類します。
- Loan(「ローン」)
- Finance(「融資」)
- Save Money(「お金を節約しましょう」)
- $*000,000(金額によるフィルタ)
- USD*000,000(金額によるフィルタ)
- 000,000$(金額によるフィルタ)
- 000,000USD(金額によるフィルタ)
(注:*は任意の文字)
- spamツール:
世の中にはspamばらまきツールなんてはた迷惑なツールがあります。
でも、そんなspamツールでも、メールのヘッダを見れば
spamツールであることが一目瞭然であるという、分別しやすいものがあります。
これは、その分別しやすいものへの対策です。
以下の条件にマッチしたらspam(spam tool)に分別します。
- ヘッダ中の「X-Mailer:」の中身が空のもの
- ヘッダ中の「X-Mailer:」の中身が以下のもの
- Outlook(本物のOutlookは必ず前にMicrosoftがつく)
- jpfree Group Mail Express
- EVAMAIL
- Foxmail
- JiXing mailer
- 007 Direct Email Easy
- MultiSneder
- PG-MAILINGLIST PRO
- Microsoft Outlook Express * DM(注:*は任意の文字列)
- Easy DM Free
- DM Mailer
- MIME tools
- The Bat
- mPOP Web-Mail
- Achi-Kochi
- PostCast
- Douhou@Mail
- Microsoft CDO
- Mailer Software
- ヘッダ中に「X-Library: Indy」を含むもの
- ヘッダ中に「X-Mail-Agent: Extra Japan @Mailer」を含むもの
- Subjectがあやしいもの:
まともなSubjectをつけてこないものはspamの可能性が高いです。
ということで、Subjectが以下の条件に一致したら、
spam(subject)に分類します。
- 「Adv:」で始まるもの
(Advertisementの略、CAN-SPAM法でつけることを義務づけられている)
- 「ADV:」で始まるもの (同上)
- 「Re:」だけしかないもの
- 「Fwd:」だけしかないもの
- 「Hi」だけしかないもの
- 特徴的なHTMLメール:
- HTMLの部分しかないもの
普通のメールソフトがHTMLメールを送る時には、
相手のメールソフトがHTMLメールに対応していない場合でも大丈夫なように、
プレーンテキストも添付します。
HTMLのみを送るのはまずspamと思っていいでしょう。
以下の条件にあてはまればspam(HTML)に分類します。
- ヘッダ&本文に「Content-type:」の指定がある
- でも、「Content-type: text/plain」の項目がない
- 「<img src=」でWWWサーバから画像を読み出そうとするもの
画像はメールに添付すればいいのに、なんでわざわざWWWサーバから画像を
読み出すなんてことをやるんでしょう。
その理由は、生きている(届いたメールをちゃんと読まれている)メールアドレスを
収集するためです。
WWWサーバから画像を読み出すということは、
WWWサーバにはそのメール(を見たコンピュータ)から
画像の読み出しの要求が来るわけで、その要求がメールを読んだ証しとなります。
で、メールごとに異なる画像を読み出すように設定してspamをばらまけば、
WWWサーバにどの画像の読み出し要求があったかを調べることにより、
どのメールアドレスに送ったメールが読まれたかがわかります。
最初に考えた人は頭のいい人だなと感心します。(善悪は別として)
そして、このような方法で収集された生きたメールアドレスは
spam業者の間でけっこういい値段で取り引きされるようです。
ちなみに、「spamを送って欲しくなければここをクリック」なんてものも
生きたメールアドレスの収集につながるので、
それをクリックしてしまうとますますspamが来ることになります。
押さないようにしましょう。